美容室のカウンセリングが苦手な方は多いのではないでしょうか。
数か月に一回は行っている美容室でも、
うまく伝わってるかな・・・
どういう意味なんだろう?
といったように伝わっているか不安な時や、美容師の言っていることがイマイチ分からないといった経験がある方もいらっしゃると思います。
理想や今スタイルの共有が上手くいかないと、多くの場合納得いかない結果になります。
私も美容室の現場でスムーズなやり取りが行われていないケースを目にしたことや体験したことがあります。
この記事では、4,000人以上のお客様のカウンセリングをした美容師がスムーズなカウンセリングの方法や注意点をお伝えします。
考えられる原因と対策は、次の美容室からすぐに実践できる内容になっていますので、ぜひ参考にして下さい。
思っていたのと違う!
というカウンセリングでの食い違いからくる不満ををなくしましょう!
見出しをタップ
理想のカウンセリング例
結論からお伝えすると
- 理想の状態(今後も含め)の写真を見せる
- 写真の特に良いポイントと好きなテイストを伝える
- 今との違いやイヤな状態、施術を伝える
- リスクや今後のスタイルの制限等を聞きながら、改めて施術後の結果を確認する。
が最もカウンセリングでスムーズだと考えています。
美容師さんにも得意や不得意があり、出来ない施術もあります。好みのテイストも加わってくるとコミュニケーション以外の部分でも食い違うポイントは多くあります。
まずは「得意そうな美容師さんや美容室を選ぶこと」も大切ですね。
最近は、特に専門性を高めて一つの技術を求めている美容師さんも増えているので得意、不得意は大きく分かれるように感じます。
ホームページや予約サイトに掲載されているヘアスタイルの写真から選んだり、似ているスタイルだと説明も施術もうまくいきやすいです。
ここからはカウンセリングで食い違うパターンを原因ごとに見ていきましょう。
例と対策も合わせて紹介しています。
【原因1】好き、嫌いのポイントが伝わっていない
例えば
- スタイリングしないとこうならない・・・
- こうなるのはイヤだったのに。
- 言った部分は同じだけど、バランスが悪い・・・
まずは、スタイルやスタイリングなどの好きなポイント、嫌いなポイントが伝わっていないパターンです。
理想のスタイルは人それぞれに正解があります。
こうなっているのが良いというのを出来るだけ細かく説明できると、先入観や知識の差からくるズレを防ぐことが出来ます。
特にアイロンやスタイリング剤を使わないと理想のスタイルにならないというケースは良くあります。
スタイリングの手間をかけたくない場合はそれも先に伝えてしまいましょう。近いスタイルの提案をしてもらえるケースもあります。
【対策】写真がある場合
写真がある場合は言葉で伝えるよりも、イメージは伝わりやすいです。
写真のココが良いと感じているということをしっかり伝えることが大切です。
写真のモデルさんの髪質や骨格、照明具合によっては
ただその写真の再現度を高めようとすると、バランスが崩れたり、叶えきれずに美容師さんの主観でポイントの優先順位を決めることがあります。
写真が一枚場合はしっかり、ココが良いということは伝えて、可能であれば何枚か見せると、その写真たちの共通点に重きを置いていることが伝わるので、複数枚用意しておくのもオススメです。
また、スタイル写真は基本的にプロがスタイリングしているので、スタイリング込みの動き、スタイリング剤込みの質感になります。もし、スタイリングをしたくない、などの要望のほうが、優先順位が高いのであれば、伝えておきましょう。
【対策】写真がない場合
写真を用意していない、出来なかった場合もあると思います。自分の髪をもとに伝えるという方法が基本になります。
出来るだけ部分ごとに、こうしたいと伝えるのが大切です。
前髪、トップ、襟足、耳回り、毛先、毛量など、細かく部分ごとに分けて理想を伝えることが大事です。こうなるのはイヤというポイントがあればしっかり伝えましょう。
美容室にあるスタイリング雑誌の写真から、雰囲気を伝えるのもオススメです。
【原因2】好みが伝わっていない
例えば
- キレイめが好きなのに可愛い感じが強い・・・
- 提案してくれるスタイルに惹かれない
等の不満を感じてしまうのは理想のスタイルの雰囲気、テイストが伝わっていないケースだと考えられます。
美容師さんによって得意なテイストがあったり、美容室のメインのお客様の層も関係してくるので、どこまで行っても伝わりきらない可能性もあります。
服装の雰囲気等や会話で伝わる部分もあるので、同じ担当の方だとより、好みにどんどん近づいてきたり、美容師さんから良いスタイルを提案してくれる場合もあるでしょう。
おまかせでお願い出来るところまでいくには好みのテイストがしっかり伝わっていることが重要ですね。
【対策】好みのテイストがある場合
好みのテイストがしっかりある場合は、写真を使って伝えるのが最も分かりやすいです。
複数枚あると特に分かりやすいですね。雰囲気が伝わると、美容師さんに任せることになりがちな細かい部分も好みにしてくれる可能性が高まります。
また、服装でテイストを把握することも多いので
出来るだけいつも通りの服装や、今後していきたい服装で美容室のいくことをオススメします。
【対策】好みのテイストがない場合
好みのテイストが特にない場合は説明はないですが、もし職場や生活環境などでヘアスタイルの制限があれば伝えておくのが良いです。
制限から外れてしまうリスクがある場合に教えてもらえるので、オススメです。
【原因3】今後のスタイルが伝わっていない
例えば
- その後の来店で、予定していたスタイルチェンジや希望の施術が出来ない。
- ヘアセットの予定があるので、量や長さを変えたくなかったが変わってしまった・・・
等のお悩みにぶつかった場合は、次回以降のスタイルや環境の制限等について共有できていない可能性があります。
髪は1か月に1センチほどしか伸びないという特徴は認知されていることも多いですが、スタイルの構成や、施術の履歴によってその後の施術に制限があるというのは分かりづらいことも多くあります。
黒染め後のカラーや、縮毛矯正とブリーチやパーマの関係などは特に施術が出来ずに困ってしまう原因になりがちです。
【対策】どうしていきたいか決まっている場合
今後、目指しているスタイルが明確にある場合はっきりと担当の美容師さんに伝えておきましょう。
漠然としたイメージでも全く問題ないので、共有しておくと、プランや注意すること等教えてくれると思うのでかなりオススメです。
髪は履歴がとても重要なので、今回の来店だけでなく、今ままでとこれからを考える必要があります。
そういった美容師さんの方が信頼できるので、そういった意味でも少しでもイメージがあれば伝えていきましょう。
【対策】どうしていきたいか決まっていない場合
全く今後を考えていない場合は出来るだけ、極端なスタイルにしないのがオススメです。
特に、急にどうしてもやりたいスタイルが見つかるという方にあまりおすすめしない例を挙げます。
カット
- とにかく量を減らす。
- しっかりとレイヤー(段差)を入れる。
- 前髪を厚くする、幅を広げる 等
カットは一度切ると、伸ばすしか方法がありません。
- 軽いより、重い
- 広いより、狭い
のほうが変えていきやすいので、その中で納得がいくスタイルに留めておきましょう。
カラーで今後に影響が出やすい例はこちらです。
カラー
- 12レベル以上まで明るくする。
- 4レベル以下まで暗くする。
- ブリーチをする。
- 強い赤系を入れる 等
髪に残るメラニン色素や、カラー剤の染料が関係してきます。
抜けやすい、明るくなりにくい、ムラが目立つ、赤みが残る等の問題が起きやすいです。
それでも変化をつけたいときはしっかり、美容師さんにどんなリスクがあるか確認しましょう。
急な路線変更にも対応しやすいので、緩やかな変化をつけていくのが理想です。
【原因4】出来ない理由が伝わらない
例えば
- なぜか断られた。
- 出来ない説明をしてくれたが、分からない。
【原因3】今後のスタイルが伝わっていないでもあったように施術の制限が出来てしまった場合や、髪質や生え方の関係で美容師さんがオススメしていない時は施術を断ることもあります。
そんな時は美容師さんも説明してくれると思いますが、美容師さんとお客様では、髪や施術に対しての前提の知識量が違うことが多いのでうまく伝わりきらないということがおきます。
【対策】出来ない技術である場合
まずは、美容師さんの技術や時間などの関係で希望の施術が出来ない場合です。
美容師さんにも得意、不得意や持っている技術に差が大きくあります。苦手な施術があるのは仕方ないと思います。
これに対しては別の美容師さんにお願いしたり、美容室を変えるのも一つです。今はインスタグラム等でスタイルを掲載している方も多いので、探してみるのも良いかもしれません。
もう一つ、時間がなくて施術できないというケースもあります。
「通常のカラーで予約していたけど、理想のスタイルはブリーチが必要だった」などのダブルカラーやデザインカラーの変更が必要なパターンがとても多いです。
美容室はメニューごとに時間枠を決めているところがほとんどなので、時間が長引いてしまうと、席やスタッフが足りなくなってしまいます。
もし考えているスタイルのメニューに不安があれば、前もって行く予定の美容室に電話やメッセージで確認しましょう。
当日出来なかったり、長い時間放置されてしまったりということもあります。
【対策】出来ない状態である場合
髪の状態で施術が出来ないというのがもう一つのケースです。
お店の方針、薬剤の種類、髪の状態、美容師さんの技術・・・様々なケースがありますが
「縮毛矯正をしているハイダメージの毛にブリーチをしたい」
は特にお断りされる場合が多い例としてあります。
そういった、状態によって出来ないケースは行うことでリスクが生まれます。
もちろん、お客様との関係性や理解度によって変わりますが、一度ダメージを負った髪は元に戻りません。美容師さんはプロとして説明する義務があるので、聞いておきましょう。
ただ、その上で
- どうしてもやってみたい
- 最悪、切ります
という希望があれば、行ってくれることもあります。(同意書を書くこともありますが・・・)
基本的にはキレイにはならないことが多いのでおすすめはしません。
聞いておこう
- 何が原因なのか。(クセ、ダメージ、薬剤、履歴・・・)
- 別のアプローチで出来るだけ希望のスタイルに近づけられないか。
- 希望の雰囲気に近いスタイルはないか。
このあたりを聞いておくと、ほかの美容室に行った時に検討することが出来ます。
もし全く触れられなかった場合は美容師さんも把握していないことがあるので、こちらら確認する方がリスクを回避できます。