美容師になるには、国家試験に合格する必要があります。そのために、美容専門学校に通って試験対策を行います。
毎年行われる美容師の国家試験ですが、改めて内容を確認しておきましょう。
美容師に興味がある!
そもそも美容師さんってどうやってなったんだろう
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
少し複雑で、実際美容学校に通っていないと分かりにくい国家試験についてまとめてみました。
この記事では2023年に実施される第47回美容師国家試験をベースに
実際、数年前に受験した私が感じたポイントも交えつつ紹介していきます。
美容師の試験についての内容が把握できるので、ぜひ一度確認してみてください!
受験の流れ
まず、国家試験を受ける流れは下記の通りです。
- 受験願書提出
- 実技試験
- 学科試験
- 合否発表(第47回は令和5年3月31日(金)午前9時)
ちなみに第47回試験の受験願書の配布と提出は、令和4年11月7日(月)~令和4年11月28日(月)でした。
願書の配布は公益社団法人理容師美容師試験研修センター本部もしくは各ブロック事務所、または各養成施設なので、今後受けられる方は確認しておきましょう。
受験料は実技、筆記の両方で2万5000円です。
受験資格
試験は誰でも受けられるわけではありません。
受験資格が定められているので、まずはそれを手に入れて、試験に臨む必要があります。
厚生労働大臣もしくは都道府県知事の指定した美容師養成施設に平成10年4月1日以降に入所し、以下のいずれかが必要です。
- 昼間課程 2年以上
- 夜間課程 2年以上
- 通信課程 3年以上
平成10年3月31日以前に入所した方は、別の課程と実地習練が必要です。
ポイント
実技試験と筆記試験のどちらかに合格した場合は、次回の試験に限り合格した試験が免除されます。
また、理容師の免許をすでに持っている方は「美容技術理論」以外の筆記試験が免除されます。申請は各自必要です!
試験日程と内容
美容師国家試験は年に2回実施されます。
今回は2023年の春期にあたる第47回美容師国家試験の内容をもとに紹介していきます。
実技
初めに実技試験です。
第一課題と第二課題の二つがあり、第二課題は2種類(ワインディング、オールウェーブ)あります。
試験ごとに交互というわけではないのでどちらの習得も必要です。
人ではなく、規定のウィッグを2体を使い、細かく指定された項目を守って完成させます。
日程
令和2月1日(水)から開始
内容
第一課題 カッティング
カットは毎回試験内容に入り、レイヤースタイルのカットです。
筆者的メモ
カットは毎年決められたスタイルを正確に切ることが出来るかが求められます。
部位ごとの長さやそれぞれの繋がり、カットの原理の理解と試験のスタイルへの慣れが重要です。
第二課題ワインディング
今回はワインディングです。ワインディングは細かいパーマを当てる時の手技です。
筆者的メモ
髪に巻き付ける棒の角度や収まりを見られます。
一定の作業をスピーディーに続ける必要があるので、しっかりと動作に慣れること、完成形のイメージを持っていることが重要です。
それぞれ準備、実技、ウィッグふき取りの流れで28分間です
前回の第46回はオールウェーブでした。オールウェーブはローションで髪を固定させる手技です。
衛生も実技の対象になっています。
身だしなみと所作等細かい規定があります。減点されがちなので、気を付けなければなりません。
筆記
次は筆記試験です。
実技試験から1か月ほどしてからの実施なので、切り替えて追い込むことが出来ます。
日程
令和5年3月5日(日)に実施
内容
筆記試験の内容は大きく分けて下記の5分野です
- 関係法規・制度および運営管理
- 保険(人体の構造および機能、皮膚科学)
- 衛生管理(公衆衛生・環境衛生、感染症、衛生管理技術)
- 香粧品科学
- 文化論および美容技術理
回答は4択のマークシート方式です。
過去問も載せられています。
会場
会場も実技と筆記で異なります。
実技
実技試験は滋賀県を除く各都道府県で実施しています。
滋賀県の方は近隣の都道府県の会場で受けましょう。
筆記
筆記試験は北海道、岩手県、宮城県、群馬県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、愛知県、大阪府、岡山県、広島県、愛媛県、福岡県、鹿児島県、沖縄県の16都道県で実施されます。
第46回とは異なる部分もあるので、再度確認しておきましょう。
合格率と合格基準
実際の国家試験の合格率と合格基準を見ていきましょう。
合格率
試験は合格ラインがあるので、試験ごとに合格率が変わります。
第46回 | 60.5% |
第45回 | 92.3% |
第44回 | 60.1% |
第43回 | 85.6% |
特に秋期(43回、46回)の合格率が低くなっていますね 。
学校を卒業してから期間が空いてしまうと難易度が高くなってしまうと言われています。
独学でどれだけ打ち込めるかと、美容学校などのサポートがあるかが重要ですね。
合格基準
第46回の基準通りだと実技は衛生面は減点が20点以下、技術面は減点が30点以下で合格です。
筆記は全55問で60%以上が合格ですが、0点の科目がある場合は不合格となってしまいます。
詳細は対象となる試験の説明事項の確認をお願いします。